京都府の最低賃金が時間額1,180円へ
―11月16日からの適用予定―
京都府の最低賃金について、京都地方最低賃金審議会から、
現在の時間額1,122円から58円引き上げ、
時間額1,180円とする答申が行われました。
今回の引上げ額は
58円(引上げ率5.17%)
となっており、京都労働局の公表資料によると、
平成15年度以降では過去2番目に大きい引上げ額
となります。
令和7年度の64円引上げに次ぐ大幅な引上げです。
今後、異議申出等の手続きを経て改正額が決定されることとなり、
改正後の最低賃金は令和8年11月16日から効力が発生する予定
です。
月給者も最低賃金の確認が必要です
最低賃金というと、パート・アルバイトなど
「時給で働く方」だけの問題と思われがちですが、
月給制の従業員についても確認が必要です。
月給制の場合は、最低賃金の対象となる賃金を
1か月の平均所定労働時間で割って時間額に換算し、
最低賃金を下回っていないか確認します。
最低賃金の対象となる賃金 ÷ 1か月の平均所定労働時間
最低賃金の計算に含まれない賃金
最低賃金を確認する際には、
支払っている賃金のすべてを計算に含めるわけではありません。
次の賃金は、最低賃金の対象となる賃金から除外されます。
2.1か月を超える期間ごとに支払われる賃金
例:賞与など
3.所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金
例:時間外割増賃金など
4.所定労働日以外の日の労働に対して支払われる賃金
例:休日割増賃金など
5.深夜労働について通常の賃金を超えて支払われる部分
午後10時から午前5時までの深夜割増賃金など
6.精皆勤手当、通勤手当、家族手当
最低賃金の計算には算入されません
給与総額では最低賃金を上回っているように見えても、
これらを除いて計算すると、
実際には最低賃金を下回っている場合があります。
基本給が低く、上記手当の比重が大きい給与体系では、
最低賃金を下回っていないか特に注意が必要です。
賃金全体のバランスにも注意が必要です
今回の引上げ額は58円と大きく、
最低賃金付近の従業員だけを引き上げることで、
これまで設けていた
経験年数・技能・役職などによる賃金差が縮小する
可能性があります。
最低賃金への対応は、
単に最低額を上回っているかを確認するだけでなく、
会社全体の賃金テーブルや処遇バランスを見直す機会
として捉えることも重要です。
11月16日の適用予定に向けて確認しておきたいこと
最低賃金改定前のチェックポイント
- 最低賃金を下回る従業員がいないか
- 月給者を時間額に換算するといくらになるか
- 最低賃金に算入できない賃金を含めて計算していないか
- 最低賃金の引上げによって従業員間の賃金差が小さくなっていないか
- 給与計算や賃金規程の変更が必要ではないか
特に今回は、
平成15年度以降で過去2番目に大きい引上げ額
となるため、最低賃金付近で雇用している事業者にとっては、
これまで以上に人件費への影響が大きくなることが考えられます。
最低賃金の引上げ直前になってから慌てて対応することのないよう、
今のうちから給与体系を確認しておきましょう。
今福社会保険労務士事務所へご相談ください
今福社会保険労務士事務所では、
最低賃金への対応をはじめ、
給与体系、就業規則、労務管理に関するご相談を承っております。
京都市・宇治市を中心に近隣地域の事業者様に対応しておりますので、
お気軽にご相談ください。
参考資料
※本記事は、京都労働局が公表した答申内容をもとに作成しています。
今後の手続きを経て正式に改正額が決定されます。